令和3年1月26日(火)

★★★ 子どもの目線から見えるもの ★★★

 令和3年が明けてから一カ月が過ぎようとしています。幼稚園生活も残すところあと一か月半となりました。大阪府においても1月14日〜2月7日まで緊急事態宣言が出され、全国的な感染者数も増え続けるなど、コロナ禍の中、安心できない日々が続いていますが、春のおとずれを目標にみんなで感染対策をとりながら少しでも楽しくできたらと思います。

 数年前、小学校に勤務していたころ、今の時期に六年生全員とのグループ単位での給食の会食の機会がありました。普段、子どもたちと何気ない普通の会話をすることが少なくなっていましたので六年生との会食は自分にとっても、とても楽しい時間でした。
 5〜6人のグループがその日の給食を持ってこちらに来るということで、教室とは違う雰囲気もあり、少し緊張している六年生ですが、慣れてくるといろいろな話を聞かせてくれます。中には、入学前にランドセルを買ってもらった時のことや、その時感じていたことなどを鮮明に覚えていて、懐かしく思い出しながら話してくれた子もいました。その話を聞き、みんなで「当時と現在とでは見えているものや感じていることに大きな違いがある」と話していたことがありました。身長も違い、目の高さから見える風景も違うでしょうし、知識や経験の違いから感じ方も違うはずです。
 入学前の子どもたちにとって小学校は未知の世界です。幼稚園の頃に体験で行った小学校や、兄弟の学習参観に保護者と一緒に行ったときとは、また違う場所にうつるのかもしれません。きっと、わくわくどきどきする対象でしょう。ランドセルを背負って「見て見て」とはしゃぎたくなる気持ちがよくわかります。おもしろいもの、わくわくどきどきするものへの探求心は、子どもの世界のおもしろさといえるかもしれません。その時、大人である私たちが、子どもと同じ世界を「一緒に楽しむこと」で探求心が大きく広がりを見せると聞いたことがあります。さらには、子どもは、大人の予想を超えたチャレンジや冒険をすることがあるので、「そばにいて目を離さないこと」が大事だと思います。
 子どもの成長には、子ども目線で、一緒にわくわくしながら支えてくれる大人の存在が大切ですが、未熟さが危険な行為に結びつかないよう、温かく見守ったり、間違った方向に向かないように軌道修正したりする存在が必要となります。幼稚園生活も残り少なくなってまいりましたが、これからも子どもたちのわくわくどきどきを大切にし、可能性を広げていけるよう努めていきます。
 2月には8日(土)の「発表会」など、いろいろな行事があります。まだまだ寒い日も続きます。コロナ禍の
中、感染症対策に留意しながら睡眠をしっかりとり、体調管理に心がけていただけたらと思います。